2013年3月27日水曜日

福島を医療、創薬の拠点とするプロジェクト 福島県立医科大が提供する患者サンプルの遺伝子解析進む


福島県立医科大が提供する患者サンプルの遺伝子解析が進んでいる。既に3千件の解析が終了
福島県を医療、創薬の拠点とする国が投資する産官学プロジェクトで、個人の遺伝子を調べ、遺伝子の情報からそれぞれの患者に合った治療を提供する「個別化医療」をがん治療で実用化する事業が本格スタートした。富山市問屋町に開発製造拠点を持つバイオ企業、ニッポンジーン(東京)が、要となる遺伝子解析を加速させている。
福島県立医科大を中心に、ニッポンジーンや大手医薬品メーカーなど多くの企業、研究機関が加わり、医療技術の革新や新薬開発に取り組む。これまで暫定的にプロジェクトが進められてきたが、2月18日にキックオフミーティングが福島市であり、本格開始となった。
現在、がん個別化医療の実施に向け、同大が提供する患者サンプルの遺伝子解析が進んでいる。既に3千件の解析が終了した。今後5年間ではさらに1万件のデータを積み上げ、精度を高めていくという。
ニッポンジーンはサンプル解析の増加に対応するため、4人だったプロジェクトの専従研究員を4月から10人に増員することにした。
[北日本新聞,2013年03月27日]