2013年3月31日日曜日

岩手、定年延長し地域とともに 陸前高田の病院長


東日本大震災で患者や職員ら20人以上が亡くなった岩手県陸前高田市の県立高田病院。石木幹人院長(65)は、3月末の定年を延長し、一医師として病院に残ることを決めた。一方、父を支えてきた長女の医師、愛子さん(28)は同病院を退職し、父が取り組んできた老年医学を学ぶため、仙台市の大学院に進学する。
 震災の津波で高田病院は最上階の4階まで浸水。石木さんはスタッフや患者約160人と屋上で一晩過ごし、ヘリコプターで救助された。屋上で亡くなった患者もいる。
 「一生忘れることはない」。津波で自宅にいた妻たつ子さん=当時(57)=も亡くした石木さんは言葉少なに振り返る。
2013/03/30 16:31   【共同通信】