2013年3月31日日曜日

2027年に100万人分不足…日赤が献血PR


 献血と輸血の需給バランスが大きく崩れ、2027年に100万人分以上の血液が不足する恐れがあるとして、日本赤十字社(東京)が若者に献血を呼びかける取り組みを強めている。
 事故や病気で輸血が必要な高齢者が増える一方、若者の人口減と献血離れに歯止めがかからないからだ。
 選抜高校野球大会が開かれている甲子園球場(兵庫県西宮市)のバックスクリーン横に今月上旬、高さ約2メートル、幅約10メートルの看板が登場した。日赤の近畿ブロック血液センター(大阪府茨木市)が「若い野球ファンや球児たちに訴えたい」と年間契約した。
 看板下で観戦していた兵庫県明石市の高校1年猪飼真さん(16)は「血液が足りなくなるなんて知らなかった。これからはできるだけ協力したい」と話した。
 日赤によると、輸血用血液製剤の約85%は50歳以上の患者が使用。高齢化を踏まえた推計人口などから試算すると、輸血を必要とする人は27年に延べ549万人とピークを迎える。これに対し、同年の献血者数は、献血可能人口(16~69歳)に占める割合(献血率、09年実績5・9%)から延べ448万人と推計され、101万人分が不足する。
(2013年3月30日 読売新聞)