2013年5月3日金曜日

免疫の司令塔、大量生産する細胞発見


外敵の侵入から体を守る免疫の司令塔となる「樹状細胞」を大量に生み出す細胞を、東京医科歯科大の樗木(おおてき)俊聡教授らのグループが見つけた。
 効果の高いワクチンや免疫が原因となる皮膚病の治療薬の開発につながる成果で、米免疫学専門誌に発表した。
 病原菌やウイルスなどが体内に侵入すると、免疫細胞が活性化されてウイルスなどを排除する。樹状細胞は、外敵が侵入した情報を免疫細胞に伝達したり、自ら迎撃したりして、免疫で中心的な役割を果たす。
 中でも特定のタイプの樹状細胞は感染初期に、ウイルスを撃退するインターフェロンを爆発的に生み出し、他の免疫細胞を活性化させる重要な働きがある。しかし、このタイプの樹状細胞を優先的に生み出す細胞は見つかっていなかった。
(2013年5月2日 読売新聞)