【松川希実、東郷隆】有明海の初夏の風物詩とされる潮干狩り船の運航中止が、相次いでいる。お目当てのアサリが極端に少ないためだ。生息環境の悪化などで減少傾向が続いているのに加え、昨夏の九州北部豪雨の影響が指摘されている。
【写真】採ったアサリと赤貝を仕分ける漁師=4月25日、佐賀県沖の有明海
大潮だった4月25日。佐賀市川副町の戸ケ里港を出港した漁船は5キロほど沖合で停泊した。場所によって干満差が最大6メートルに達する有明海。みるみる潮は引き、船は浅瀬に乗り上げた。停泊から約1時間半で、あらわになった一面の干潟に取り残された。
4人のお客とともに熊手とカゴを持ち、砂地に下り立つ。ジャリジャリと掘り起こすが、出てくるのは死んだ貝の殻ばかり。「いつもはこんなに死んだ貝はないのに」。案内してくれた漁師の梅崎忠一さん(42)の表情はさえない。
【写真】採ったアサリと赤貝を仕分ける漁師=4月25日、佐賀県沖の有明海
大潮だった4月25日。佐賀市川副町の戸ケ里港を出港した漁船は5キロほど沖合で停泊した。場所によって干満差が最大6メートルに達する有明海。みるみる潮は引き、船は浅瀬に乗り上げた。停泊から約1時間半で、あらわになった一面の干潟に取り残された。
4人のお客とともに熊手とカゴを持ち、砂地に下り立つ。ジャリジャリと掘り起こすが、出てくるのは死んだ貝の殻ばかり。「いつもはこんなに死んだ貝はないのに」。案内してくれた漁師の梅崎忠一さん(42)の表情はさえない。
朝日新聞社