2013年4月13日土曜日

花粉症 「飛散量増加、犬が皮膚炎 県内動物病院、受診増える

石川県内の動物病院で、犬が花粉が原因とみられるアレルギー性皮膚炎にかかり、治療 を受けるケースが増えている。犬の「花粉症」は人間とは異なり、雑草などの花粉によっ て皮膚のかゆみが現れることが多い。雑草の花粉飛散量が増える季節に入り、ペットショ ップなどでは外出の際に服を着せるなど、体に花粉が付かない対策を取るよう呼び掛けて いる。
 金沢市新神田1丁目の山辺動物病院では、花粉の飛散が始まった3月ごろから犬のアレ ルギー性皮膚炎の診察が連日入っている。皮膚炎の原因について山辺泰雅院長は食物、ダ ニ、ハウスダストなどさまざまな原因があるとした上で「近年は花粉症が疑われるものも みられる」と話す。犬の場合はくしゃみや鼻詰まりなど呼吸器系の症状は少なく、皮膚炎 になるケースが大半という。
 金沢市高尾台2丁目のムトウ動物病院でもアレルギー症状で受診する犬が年々増えてい る。武藤周平院長は「犬の高齢化やペットフードの多様化などを背景に、アレルギーを持 つ犬は増加している」と指摘。症状がひどい場合は血液検査でアレルギーの原因を調べ、 結果に応じて対策を助言しているという。
 花粉アレルギーを持つ犬の増加を受け、金沢市諸江町のペットショップ「P-ぽ金沢店 」では、花粉などをふき取る使い捨てのボディータオルや散歩用の服などを取り扱ってい る。犬の体に花粉が付着しないようにするため、店内には▽散歩は花粉の多い朝の時間を 避ける▽洋服を着て散歩をする▽草むらなど花粉の多いところは通らない▽家に入る前に 花粉を落とす▽シャンプーの回数を増やす-などのポイントを記した紙が張られており、 愛犬家に対策を促している。