2013年4月11日木曜日

遺伝子組換作物実験前に説明会


つくば市にある「農業生物資源研究所」は今年度、屋外で遺伝子組み換え作物の栽培実験を始めるのを前に地元の市民や農家を招いて、安全性に関する説明会を開きました。
この説明会は、植物の遺伝子組み換えの研究を行っている独立行政法人「農業生物資源研究所」が毎年開いていて、今回は市民や農家などおよそ20人が参加しました。研究所の職員は、敷地内の農地を使って来月からスギの花粉症の治療に効果があるとされるイネを栽培する計画など、4種類の農作物の栽培計画を説明しました。
このあと、このイネを栽培する場所を訪れ、研究者は、周辺の水田とはおよそ750メートル離れているので遺伝子組み換えのイネの花粉が飛んでほかの品種と交配する可能性はないことや、鳥によって敷地外に種が広がらないよう水田の周辺にネットを張るなどの対策を説明しました。
説明会に参加したかすみがうら市のコメ農家の男性は「TPPで農家も危機感を持っている。これからの米作りのヒントになるかと思い参加しました」と話していました。
また、つくば市の女性は「自然交配が起きたり周辺の農作物に影響がないか心配です」と話していました。
このイネを開発した農業生物資源研究所の高木英典主任研究員は「地域の人たちの理解を得ながら安全な遺伝子組換えイネの開発を続けていきたい」と話していました。
04月11日 18時35分
NHK NEWS WEB