2013年4月17日水曜日

致死性骨異形成症、「不快感」などで病名変更へ


先天的な骨の異常で出産直後に死亡するとされてきた「致死性骨異形成症」について、日本整形外科学会は、病名を「タナトフォリック骨異形成症」に変更することを決めた。
 最近の研究で20年以上生存している例がわかり、「致死性」は妥当でないと判断。致死性を意味するギリシャ語を邦訳せずそのままにする。7月に発行される同学会の学会誌で正式に公表される。
 この病気の子供は胸の骨が正常に形成されず呼吸障害が起きる。2万~5万人に1人が発症するとされる。厚生労働省研究班(班長・沢井英明兵庫医大准教授)が2011年に発表した全国調査で、1年以上の生存例が3割あったほか、20年以上の生存例も判明。医師や病気の子を持つ親が病名変更を求めていた。
 この問題を検討する作業班長の芳賀信彦・東大リハビリテーション医学教授は「病名に不快感を感じる患者の親らに配慮した」と話している。