2013年4月28日日曜日

川内村に野菜工場がオープン


原発事故で避難した住民の帰還に取り組んでいる福島県川内村に、雇用の場を増やそうと、放射性物質の影響を受けない水耕栽培の野菜工場がオープンしました。
村は去年4月、元の場所で役場の業務を再開し、原発事故で避難した住民の帰還に取り組んでいますが、1年たった今も、戻ったのは4割の、およそ1200人にとどまっています。
このため村は、住民の雇用の場を増やすことに力を入れていて、26日、水耕栽培の野菜工場が新たにオープンしました。
記念のセレモニーで遠藤雄幸村長は、「未来の農業の形を提案するとともに、日本全国、そして世界に、安心で安全な川内の野菜を届けたい」と挨拶しました。
水耕栽培の工場は、土を一切使わず外気も取り込まないため、放射性物質の影響を受けずに、1年を通して野菜を作ることができるということです。
また、野菜を切らずに放射性物質の検査ができる装置も備えられています。
この工場では、25人程度を雇用する計画ですが、勤めているのはまだ6人で、今後、特に、働き盛りの若い世代をいかに村に呼び戻すかが、課題になっています。
遠藤村長は、「新たな分野の仕事に就きたいという人もいるので、職種を増やしていくことも重要だ。戻った人や村外の人にもぜひ手を挙げてほしい」と話していました。
04月26日 19時54分