2013年4月22日月曜日

医療産業の海外展開、23社で新法人設立へ

日本の医療機器や医薬品、医療サービスの海外展開を支援するため、官民共同で設置する新組織の概要が判明した。
 2011年に設立された社団法人「メディカル・エクセレンス・ジャパン」(MEJ)を改組し、同名の組織として近く活動を開始する。政府は医療産業を成長戦略の柱と位置づけており、海外の医療制度の情報提供などを通じ新MEJを支援する。
 新MEJは今月23日にも発足する予定で、島津製作所や富士フイルムといった最先端医療を支える医療機器メーカーなど23社が参加する。海外で病院などの建設事業が行われることを視野に、大手ゼネコンも参加に意欲を示している。
 政府は、先端的な医療機器や新薬の開発を進めるため、米国立衛生研究所(NIH)にならった日本版NIHを設立する方針をすでに固めている。NIHは開発、MEJは販売をそれぞれ支援することで、医療産業の発展につながることを期待している。
 現在のMEJは、日本に治療に訪れる外国人患者のビザ取得支援や病院紹介などを業務としている。政府はこれを「医療産業の海外展開の中核的役割を担う組織」(政府筋)に改める方針だ。
(2013年4月21日 読売新聞)