2013年4月17日水曜日

震災遺児 心身への影響5割超


東日本大震災で親を亡くした子どもたちを支援している民間団体、「あしなが育英会」が行った調査で、震災から2年が経っても、「揺れに敏感」や「暗闇がこわい」など、心身への影響がある震災遺児が半数以上にのぼることがわかりました。
この調査は、「あしなが育英会」がことし1月から2月にかけて、震災で親を失った遺児の家庭1180世帯に調査用紙を郵送して行ったもので、67%にあたる789世帯から回答を得ました。
子どもの心身の状況について聞いたところ、51.6%の保護者が何らかの影響があると回答しました。影響があるとした子どもの状態を複数回答で尋ねたところ、▼「揺れに敏感になる」が33.2%、▼「暗闇をこわがる」が12.8%、▼「小さな音に反応する」が8.4%、▼「眠りが浅い」が7%となっています。
また、子どもが地震や津波のことについて話すか聞いたところ、▼「あまり話さない」が47.3%、▼「まったく話さない」が21.5%と、7割近くの震災遺児が、親を亡くした記憶につながる、被災の経験は話したがらないということです。震災遺児は、残った親が収入の道を絶たれていたり、
高齢の祖父母に引き取られたりして、保護者による養育や見守りさえ十分に行うことが難しいケースも多く、「あしなが育英会は」、震災発生から2年が経ってなお、心のケアや経済的な支援がいっそう必要だとしています。
04月17日 12時09分