2013年4月27日土曜日

遺伝病起こす遺伝子異常、長崎大准教授ら発見


長崎大原爆後障害医療研究所の荻朋男准教授(39)(分子生物学)らの研究グループは25日、白血病や皮膚がんなどを引き起こす三つの遺伝病の原因となる遺伝子異常を発見したと発表した。
 新しい抗がん剤の開発などにつながる可能性があるという。
 発表によると、荻准教授らは早期老化や皮膚がん、白血病などを発症する3種の遺伝病を併発した欧州の女児の遺伝子を解析。遺伝病の原因が、本来DNA損傷を修復する働きを持つ「ERCC1―XPF」と呼ばれる遺伝子の異常にあることがわかった。
 さらに、同遺伝子の異常がある細胞に抗がん剤の一種を投与したところ、通常より多くの細胞が死滅。同遺伝子に異常があると、抗がん剤が効き過ぎて、大きな副作用をもたらすことも判明した。
(2013年4月26日 読売新聞)