2013年4月1日月曜日

急性心筋梗塞1.7倍,急性心不全2倍―発症増加時期に違い 東日本大震災後の心疾患発症状況

2011年3月11日に発生した東日本大震災後の心疾患発症状況について,前2年と比較し急性心筋梗塞は1.7倍,急性心不全は2倍に増加したことが明らかになった。岩手医科大学心血管・腎・内分泌分野教授の中村元行氏らのグループが,岩手県の5医療圏における総合病院の診療録と同地域での死亡診断書に基づいて実施した調査から明らかにしたもので,両疾患の発症増加の時期が異なる実態も浮かび上がってきた。同震災について,これまで救急搬送例の報告はあったが,バイアスの少ない悉皆性の高い地域ベースでの疫学調査報告は今回が初めて。第62回米国心臓病学会(3月9~11日,米サンフランシスコ),第77回日本循環器学会(3月15~17日,横浜市)などで報告された。

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