2013年4月2日火曜日

原爆後障害研究所を開設 長崎大、放射線分野を強化


長崎大は1日、原爆被爆者の治療や放射線被ばく医療を研究する「原爆後障害医療研究所」を開設した。大学院研究科の付属施設を研究所に格上げして放射線研究を強化し、国際拠点化を図る。
 永山雄二所長は東京電力福島第1原子力発電所事故を契機に放射線研究が社会的に求められていると強調。「放射線の健康リスク管理研究にまい進したい」と語った。
 研究所の前身である医歯薬学総合研究科の付属施設は1962年、被爆者への放射線の影響を調べるために創設された。
 86年のチェルノブイリ原発事故以降は、被ばく医療や健康リスク管理などに研究対象を拡大。福島第1原発事故では山下俊一教授らを現地に派遣し、福島県の県民健康管理調査に協力した。
 永山所長は「格上げで人事や予算が(大学院から)独立し、より放射線研究に特化できる」と述べた。〔共同〕
2013/4/2 2:17 日本経済新聞