更新日時:2013年4月1日(月) AM 07:00
館林市の県立つつじが岡公園で、ツツジを枯らすキノコの寄生がまん延し、推定樹齢100年以上の古木の2割強が被害を受けていることが31日までに分かった。公園は国の名勝に指定され、樹齢800年とされるヤマツツジをはじめとした貴重な古木がある。専門家は「寄生が拡大しており深刻な事態」と警鐘を鳴らすが、有効な対策が確立されておらず、公園を管理する市は頭を悩ませている。
問題となっているのは木材腐朽菌と呼ばれるキノコの一種のチャアナタケモドキ。寄生すると樹木を壊死(えし)させて枯らす。木の表面の傷口から胞子が入り込み、寄生すると考えられている。人体への影響はないという。
ツツジの保護育成に当たる市つつじ研究所が昨年10月、枯れたツツジの木片を森林総合研究所(森総研・茨城県つくば市)に送って調査を依頼。枯れた原因がチャアナタケモドキと判明した。
ツツジに寄生するチャアナタケモドキ(薄茶色の部分)=県立つつじが岡公園