2013年4月8日月曜日

特定外来生物 交雑種も指定へ


海外から持ち込まれ、駆除などの対象となっている「特定外来生物」が、日本の在来種などと交雑し、生態系を脅かすケースが出ていることから、環境省は、交雑して生まれた種についても「特定外来生物」に新たに指定するとした外来生物法の改正案をまとめました。
外来生物法では、海外から国内に持ち込まれ、生態系に影響を及ぼす野生生物105種類を「特定外来生物」に指定して、飼育や輸入などを原則禁止し、必要な場合は駆除するとしています。
しかし、専門家の間からは、「特定外来生物」が日本の在来種などと交雑するケースがあると指摘されています。
このうち千葉県の房総半島では、中国や東南アジアなどに生息するアカゲザルと地元のニホンザルが交雑したサルが増えていて、生態系を脅かすおそれが出ているということです。
法律ではこうした交雑種は駆除などの対象になっていないため、環境省は、日本の在来種などとの交雑種についても「特定外来生物」に新たに指定するとした法律の改正案をまとめました。
また、特定外来生物のアリなどが輸入品に付着して国内に持ち込まれるケースも相次いでいることから、付着が確認された場合、輸入品の所有者などに消毒を命じることができる規定も盛り込まれています。
環境省はこの改正案をいまの国会に提出する方針です。
NHK NEWS WEB