2013年4月7日日曜日

県警「安心センター」発足 女性警察官が24時間対応 茨城

■ストーカーやDV相談

 ストーカーや配偶者暴力(DV)などの相談に幅広く応じる県警の新しい総合窓口「県民安心センター」が発足し、5日に県警本部で発足式が開かれた。平成 23年12月に発生した長崎ストーカー殺人事件などを踏まえ、センターには女性警察官が24時間待機、女性が気軽に相談できる環境を整備する。

 24年中の県内警察安全相談の取り扱い件数は約4万7千件と過去5年間で最も多く、男女間トラブルによる被害防止の相談が前年比1300件増の9700 件、DVに関する相談が同600件増の2千件と急増。被害者の多くが20~40代の女性で、加害者との身近な関係から被害届の提出をためらうケースも多 い。

 県民安心センターは迅速な相談対応による犯罪の未然防止を目的として、1日に47人態勢で発足。相談業務を警務部門に集約し、「総合相談係」「広報・企画係」「業務改善係」などを設けて、窓口相談だけでなく県民への情報発信や苦情対応も担う。

 県警本部2階に新設された「総合相談室」には、「女性安心パートナー」と呼ばれる女性警察官の相談員3人が交代で常駐、電話や窓口で夜間・休日も対応する。

 担当係長の渡辺多喜子警部補は「女性ならではのデリケートな心情にも配慮したい。一人で悩まず、勇気を持って警察に相談してほしい」と意気込む。

 この日の発足式では、荻野徹本部長が「県民から相談がなされながら対応が遅れ、重大事件に発展することのないよう、すべての係が連携して対応していく」 と訓示。辞令交付を受けた黒沢勝則センター長は「女性や高齢者など、相談しづらい人たちにも歩み寄ってニーズを掘り起こしていきたい」と決意を述べた。

 犯罪の未然防止に関する相談は(電)♯9110。