2013年4月10日水曜日

感染性の牛白血病急増 2千頭発病、3~4割感染の恐れ

図:牛白血病の発病頭数の推移
牛白血病の発病頭数の推移
長野剛】感染性の牛白血病の届け出が、国内で急増している。農林水産省によると、昨年は2090頭の牛が発病し、4年間で倍増した。乳牛では4割、肉牛では3割が牛白血病ウイルスに感染しているとされ、発病すれば出荷禁止となる。畜産業界の強い危機感を受け、農水省は感染の拡大を防ぐ指針づくりに取り組む。
 動物衛生研究所(茨城県つくば市)によると、牛白血病ウイルスは血液の接触で感染し、アブなどの吸血昆虫や医療器具母子感染によって拡散する。感染した牛の数%が発病する。人間には感染しない。
 発病した牛は、動きが鈍り、やがて死ぬ。出荷も禁止され、廃棄処分になる。4~8歳の発病が多いが、最近は若い発病例もある。治療法はなく、感染した牛を隔離したり、吸血昆虫を駆除したりして感染を予防するしか手がないという。

Wikiより

牛白血病(うしはっけつびょう、英:bovine leukemia)とは牛白血病ウイルス感染を原因とする地方病性牛白血病と病原微生物が不明な散発性牛白血病の総称。日本では家畜伝染病予防法の届出伝染病に指定されており、対象動物は牛、水牛。牛白血病ウイルスはレトロウイルス科デルタレトロウイルス属に属するRNAウイルス。地方病性牛白血病ウイルスは節足動物による機械的伝播、垂直伝播、血液を介する伝播を引き起こす。地方病性牛白血病は大部分は無症状であるが、一部では数年の潜伏期の後に元気消失、食欲不振、下痢、便秘などの症状を示し、数週間で死に至る。散発性牛白血病は子牛型、胸腺型、皮膚型に分類され、子牛型はリンパ節の腫大、胸腺型は胸腺の著しい腫脹、皮膚型は発疹丘疹を形成する。治療は行われない。日本ではと畜場において牛白血病と診断された場合には全部廃棄処分となる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%9B%E7%99%BD%E8%A1%80%E7%97%85

牛白血病ウイルス(うしはっけつびょうウイルス、: bovine leukemia virusBLV)とは、ヒトの腫瘍ウイルスであるHTLV-Iに近縁のウシウイルス
牛白血病ウイルスは血液汁のBリンパ球DNAプロウイルスとして組み込まれるレトロウイルスである。牛白血病ウイルスはTaxと呼ばれるタンパク質をコードするがん遺伝子を含む。しかしながら自然宿主であるウシでは牛白血病発 生は稀である。牛白血病ウイルスの腫瘍形成能は早くから発見され、牛白血病ウイルスのヒトに対する病原性の調査もまもなく開始された。しかし白血病が認め られたウシの生乳を飲用する牧場労働者の大部分からは、白血病などウイルス感染によるいかなる症状も認められなかったため、米国の多くの州でウイルス感染 の撲滅活動が行われることはなかった[1]。 近年になって初めてウシからウイルスが検出されるようになり、検査手法も変更された。「近年になってやっとウェスタン・ブロット法やELISA法など、現 在使用されている感度の高い検査法がヒトの血清検査に用いられるようになった。Buehringら(2003)はウェスタン・ブロット法により検査したヒ トの血清の74%にBLV p24 capsid抗原に対する抗体を検出した。そのうち反応性の高いものをいくつか標本に取り従来型の検査手法のひとつを用いて検査したところ、陽性反応を示 した標本は皆無であった」[2]
米国農務省の 調査で、牛白血病ウイルスの感染率が高いことが判明した。「2007年の酪農調査の一環として、30頭以上の乳牛を保有する事業所534カ所から大規模貯 乳槽に集められた牛乳について、牛白血病ウイルスに対する抗体がないか酵素関連免疫吸着剤アッセイ(ELISA)により検査したところ、調査した全米の乳 牛事業所のうち牛白血病ウイルスに陽性反応を示した事業所は83.9%にのぼった(表1)」[3]
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%9B%E7%99%BD%E8%A1%80%E7%97%85%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9

我が国の地方病性牛白血病の発生動向と対策 PDF
http://nichiju.lin.gr.jp/mag/06207/a3.pdf

増加している牛白血病 北海道での現状と対策について