2013年4月10日水曜日

精神障害者の「保護者制度」廃止へ

精神障害者の「保護者制度」廃止へ
厚生労働省は、精神障害者に必要な医療を受けさせることなどを障害者の家族らに義務づける「保護者制度」について、家族の負担が大きくなっていることを理由に廃止することを決め、必要な法案を今の国会に提出することになりました。
精神障害者の「保護者制度」は、主に家族の中の1人を「保護者」として選任し、精神障害者に必要な医療を受けさせることなどを義務づけるものです。
この制度について、厚生労働省は、高齢となった家族から、「心理的な負担が大きくなっている」といった意見が出ていることを受け、廃止することを決めました。
そして、医師の判断のみでは患者の権利を奪いかねないとして、保護者の同意を要件としている「医療保護入院」については、家族の同意か、家族がいない場合、市町村長の同意を条件にすることにしています。
さらに、病院側に対し、退院後の生活指導などを行う専門家を置くことや、退院後のケアに当たる地域の精神保健福祉士らと連携することを義務づけることにしています。
厚生労働省は、与党側の了承を得たうえで、こうした内容を盛り込んだ法案を今の国会に提出する方針です。