2013年4月1日月曜日

脳卒中後の痛みに磁気、脳を刺激し軽減に成功

脳を磁気で刺激することで、脳卒中後の激しい痛みを和らげることに、大阪大の斎藤洋一・特任教授(脳神経外科)らが成功した。
 国際疼痛(とうつう)学会誌に近く発表する。
 脳や脊髄の神経が傷つくと、手や足に、やけどや針で刺した時のような激しい痛みが続くことがある。「神経障害性疼痛」と呼ばれ、脳卒中では患者の約3%にこの症状が表れる。
  研究チームは、治療薬などの効果がない20歳以上の61人の患者を対象に、手や足の動きを制御する脳の部位を、強い磁気で1日10分間ずつ10日間刺激し て効果を調べた。その結果、最も痛い場合を100点とする自己評価で、平均75・6点だった痛みが、磁気刺激で平均4・9点下がった。一方、偽の装置で磁 気を出さなかった時は1・8点下がっただけだった。
(2013年4月1日 読売新聞)